紀州 梅真鯛梅のヒストリー

History of Kishu Umemadaiume

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梅で鯛を包む、他に類を見ない特別な一粒
「紀州 梅真鯛梅」のヒストリー

紀州 梅真鯛梅は、「紀州梅まだい」と故郷の美しい自然の恵みが
繋いでくれたご縁によって生まれました。

和歌山県最大の島である、串本町「紀伊大島」に、農水産加工品の製造・販売会社「株式会社岩谷」を平成23年に設立しました。弊社は、グループ会社の有限会社岩谷水産が生産する、「紀州梅まだい」のブランド化と販売促進活動に取り組んでおります。
紀州梅まだいをはじめ、地元地域で生産される豊かな食材を用いた魅力ある商品作りを展開し、商品を通じて、ふるさとの魅力を発信してきたいと考えております。その趣旨のもと、紀州梅まだいのブランド化に励んでいく中で、和歌山県「ならではさ」と「らしさ」を兼ね備えた、オンリーワンの加工商品の開発に着手しました。

History – 1紀州梅まだい

和歌山県の特産品である梅を活用した、
フルーツ魚の先駆け「紀州梅まだい」の開発経緯

バブル崩壊(1990年代)以降の串本町の水産養殖業は、魚価の低迷・飼料高騰・後継者不足など厳しい状況が続いており、衰退の危機にさらされております。全盛期は、串本町内で60業者を超えるほどの地場産業でしたが、現在は10業者を満たない程までに減少しております。

弊社のグループ会社である、岩谷水産も当時はこのままでは養殖業を存続していくのは難しいという、厳しい局面にさらされ、「何とかしてこの厳しい状況を乗り越えなければいけない!」、「串本の地場産業を絶やしてはならない!」、「安心して次の世代へ繋げていける産業にしなくてはいけない!」という強い思いから、その打開策を必死に模索しました。そこで付加価値を付けた真鯛の養殖に着目し、和歌山県の特産品を生かした「和歌山県らしさが伝わるブランド真鯛」の開発を平成14年にスタートさせました。

自社独自の養魚飼料を開発
生産履歴を明確化し、養殖業の六次産業化に着手

岩谷水産では、数多くある県産品の中でも、国内トップの生産シェアを誇る「梅」を活用した付加価値の高い養殖魚用飼料の研究開発を平成14年より開始しました。梅酢の健康効果に注目し、長年の養殖技術を駆使した、魚に最も適した梅酢の分量を配合させた養殖魚用飼料を平成17年に開発し、その技術の特許を取得しました。
「紀州梅まだい」と商標登録し、平成19年には「紀州梅まだい生産組合」を発足し、その養殖とブランド化の推進活動の取り組みを開始しました。生産組合発足後は、自社で販路開拓を行い、水槽付きトラックを購入し、関西方面・関東方面へ向けての出荷を開始しました。生産者が売り先を自ら確保し販路を把握する事は、消費者の方々との交流を活発化させるだけでなく、商品の信頼性を高めるために重要であると考えており、岩谷水産では養殖業の六次産業化にいち早く取り組み、養殖・加工・流通までを一貫して行う、新たな取り組みをスタートさせました。平成21年から和歌山県が推奨する衛生管理システムを導入し、卵から成魚に至るまでの生産履歴を明確化しており、トレーサビリティの徹底に着手しました。

抗生物質等の薬品を一切使用しない、
安心安全な真鯛の養殖に成功

平成17年に、梅酢エキス配合飼料を与えた真鯛についての効果の信頼性を得るために、和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場に、開発飼料の給餌効果について詳細な試験を委託しました。その試験により、紀州梅まだいの身質・肉質の良さ、抗病性等、多くの研究をしていく中で驚くほど良い結果を得る事が出来ました。筋肉脂質含量、EPA・DHA含量、オレイン酸やグルタミン酸の旨み成分などの数値が、通常の養殖真鯛に比べてはるかに高い事が実証されました。抗病性の試験においては、通常の養殖真鯛よりも約2倍の免疫力がある事が判明しました。紀州梅まだいは、抗生物質等の投与をいっさい使用せずに飼育できる「薬品に頼らない安心安全で美味しい養殖魚」の生産に成功しました。

故郷の美しい漁場環境を保全し、
未来へ繋ぐ「持続可能な養殖業」に取り組む

岩谷水産では、「美しい漁場を未来へ繋ぐ」その思いを胸に、梅酢エキス配合飼料に紀州備長炭の粉末を添加した飼料を平成24年に開発し、その技術の特許を取得しました。備長炭の特性を生かし、魚の品質向上に加え、養殖漁場の水質保全を図るという他に類を見ない新しい取り組みを開始しました。和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場に、飼料の詳細な試験を委託した結果、身質が向上し、赤潮の原因として危惧されるリン・窒素の排泄を抑える効果が実証されました。漁場環境を守り、未来へ繋ぐ「持続可能な養殖業」の確立を目指し、より安心安全で美味しい魚の生産に取り組んでおります。

History – 2紀州 梅真鯛梅

和歌山の海と山の恵みを合わせた、
新味覚の梅干し「紀州 梅真鯛梅」の誕生

紀州梅まだいのブランド化を図る中で、地域の特徴を生かした、今までにないオリジナリティ溢れる加工商品を開発する事で、紀州梅まだいの認知度・生産量の向上に繋がるのではないかと考えました。
そして、「梅を食べて育った鯛が、今度は梅に食べられたら面白いのでは!?」と思い立ち、梅干しの中に紀州梅まだいのほぐし身を詰めた、他に類を見ない新感覚の梅干し「紀州 梅真鯛梅」の開発に着手しました。会社を設立する以前からその開発に取り組んでおり、2年間の研究期間を経て平成23年より販売を開始しました。

特許を取得した自社独自の製法で、
一粒ずつ丁寧に手作りしております

真鯛の旨味を生かし、梅干しの酸味に合う最高のバランスの味付けを求めて何度も試行錯誤を重ねました。真鯛のほぐし身の味付け・真鯛にマッチする梅干しの選定・製造方法の開発等々、研究すること2年、ようやく「紀州 梅真鯛梅」が完成しました。大粒で柔らかさが特徴の紀州南高梅の種を取り、真鯛のほぐし身を一粒ずつ丁寧に手作業で包んで製造しており、長い梅干しの歴史の中で、初めての試みの商品としてその製法の特許を取得しました。

加工食品市場への参入
営業活動に勤しみ、優良ギフト商品へ成長

以前は、生鮮食品の市場を中心に展開しておりましたが、「紀州 梅真鯛梅」を販売するにあたり、弊社は加工食品市場に着目し、新たな販路の開拓に取り組みました。そこで、パッケージデザインやパンフレットの作成、展示会や商談会などの販売促進活動・営業活動に励み、販路を切り拓いていきました。
地道な営業活動の結果、買い手企業様から商品を評価していただけるようになり、百貨店や大手カタログギフト会社等のお中元・お歳暮をはじめとした、ギフト商品として展開していただけるようになりました。

紀州の海と山の食材を用いた、
和歌山の新たな特産品として、多くの賞を受賞

和歌山県の海と山で丹念に育てられた特産物が一つになった本品は、ぐるなび接待の手土産セレクション最高賞の「特選」、フード・アクション・ニッポンアワード「特別賞」など多くの賞を受賞しました。また様々なメディアで取り上げていただくなど、話題性も徐々に上がり地元地域の新たな産品として、様々な用途でお客様にご愛顧いただけるようになりました。平成30年に製造工場を新設し、本州最南端の地から「MADE IN 串本」の商品を全国のお客様へお届けさせていただいております。

History – 3自社農園

本州最南端の梅農園を新規開園

本州最南端の梅の生産地として、令和3年より自社農園を串本町内に新規開園し、和歌山県が誇るブランド品種「南高梅」を栽培しております。串本町で生産される海と山の魅力を余すことなく届けたいという信念のもと、高品質で安心安全な商品作りに日々注力しております。

弊社のスローガンは、「進化前進」です。日々精進し、さらなる高みを目指して新たな価値を創造していくことを目標としております。地元地域の特産物を生かした魅力ある商品を展開し、商品作りを通じて地方と都市の交流を深めていきたいと考えております。

産地と食材の魅力を「紀州 梅真鯛梅」に込めて、
串本町から全国へ向けて発信してまいります

弊社が「紀州 梅真鯛梅」の開発を始めたのは、「紀州梅まだい」を多くの方々に知っていただきたいという思いが強くあったからです。「紀州梅まだい」の生産量の増加は、串本町の水産養殖業の活性化、さらには地元地域の美しい海や山の魅力を国内外へ向けて発信することに繋がっていくと考えております。そして今後も、紀州の豊かな自然から生み出される海の恵み・山の恵みを生かし、作り手の思いが詰まった魅力溢れる商品の開発に尽力していきたいと考えており、常に新しい和歌山の魅力を発信するべく、日々挑戦し続けてまいります。